三中 信弘 (農環研,東京大院農学生命科学)
長太 伸章 (京都大学理学部)
星野 幸弓 (東京大学大学院理学系研究科・理学部)
高橋 洋 (水産大学校)
分子データを用いた生物地理学の解析には,様々な理論的ツールが提唱されています. Phylogeography と総称されるこの分野の中にもたとえば nested clade analysis のように その功罪をめぐって論議が続いている手法もあります.この分野それ自体が今なお成長中であり, これからも増え続けるデータとともに,手法自体の変遷もあり得るでしょう.日本の中でも, この研究領域で活動をし始めている若手研究者も増えつつあると理解しています. そういう研究動向を踏まえて,いま種内系統地理学の the state of art がどのようなかたちをとりつつあるのか, 系統と地理との境界で生じる問題群の解決にどのように寄与し得るのかという問題意識と趣旨のもとに, 今回の集会を実施したいと考えています.